THE SHEに掲載いただきました
https://theshetheshe.com/magazine/magazine-1542
ああ、このマタニティパジャマ、妊娠中であった10年前に欲しかったと心から思う。当時、パジャマは適当に古着のスウェットとか、ストレッチ素材のワンピースでしのいでいたが、臨月になり、入院に向けて、新品のパジャマを買うことにした。新しい人生の幕開け(と当時は思っていた)には新品のパジャマで我が子を抱きたいなとか、お見舞いに来てくれる人たちもいるから小綺麗にしておきたいなとか、そんな風に考えて、出産前にマタニティパジャマを選ぶ女性は多いのではないだろうか。ワクワクしながら百貨店のマタニティ売り場へ足を運んだ。しかしそこに並ぶのは、首元や襟元にフリフリのレースを飾ったもの、お菓子のようなパステルピンク、優しげなんだけど羽毛布にありがちな淡すぎる花柄、理解に苦しむキャンディ柄などであった。軽くカルチャーショックを受け、「子供は産むが、子供に戻りたいわけではない」とひどく落ち込んだ覚えがある。世間の妊婦のイメージとのズレにびっくりした。もっとシンプルでいいのに、いつものデザインを妊婦用にしてくれたらいいだけなのに、と本気で後ずさりしながらその場を離れた。
まさにこの部分、私の気持ちを代弁してくださってるような表現です。
お客様からも、妊娠中、「目的地:ママ」のバスに急に乗せられたようで、「女性」から遠ざかっている気分があった、というお話を伺いました。
ママになることは本当に嬉しいことですし、私も二人の親になることができて幸せです。
でも一人の女性であり、子供たちのためにも、女性としての自分らしさはずっと持っていたい。
きっと私と同じ気持ちの人はたくさんいるはず。
そんな皆さんのために作ったマタニティパジャマです。